「一日300gのリンゴを食べると、内臓脂肪を減らす」。
青森にある農業生産組合が、販売している生鮮リンゴ商品に表示している「機能性」の内容です。
昨日行われた「機能性食品制度」の勉強会で伺ったものですが、この組合さんは大学の専門家の方々の協力を得て、リンゴに含まれるある成分が内臓脂肪を減らす効果に着目し、さらに生鮮リンゴの種類、大きさなどから確実に必要量が摂取できるリンゴのみを選別する仕組みを構築し、消費者庁から認可を受けて販売にこぎ着けたとのことでした。
今、食品業界では「機能性表示食品制度」というものが注目されています。以前から存在する「特定保険用食品制度」、いわゆる「トクホ」は、認可を受けるには自ら臨床試験、安全試験などを行うことが義務づけられ、1000億円単位のお金がかかると言われ、中小企業ではとても対応できるものではありません。
一方で、「機能性食品制度」は企業側が自ら行う必要はなく、その効果を立証できる「文献」で対応できる点が注目されている理由なのです。また、加工食品だけでなく今回のような生鮮食品でも対象になるとのことで、今回の勉強会にも研究機関の他、県内の農業生産関係の方々も参加されていました。
全国的に健康志向が高まる中で、注目されている新制度。地方の大学や研究機関と、農業生産団体や食品企業とのコラボで、世の中の人達の役に立つ食品を、我々東北から生み出していきたいものです。